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小さな休憩室の新築 施工写真|外装の防水×内装の清掃性を重視

  • s-ishida56
  • 1月15日
  • 読了時間: 10分

今回は、休憩室の施工事例を掲載します。

外装は視認性の高いガラスドアと、雨仕舞と断熱を両立したディテールで仕上げ。

安全性・耐久性・メンテナンス性を一つずつ検証し、丁寧に積み上げました。

本記事では、外装・下地・配線・仕上げまでを10工程に分けて写真とともに解説し、材料選定のポイント、工期短縮の工夫、清掃・品質チェックの手順まで公開します。




工程1|既存土間の解体・撤去

新しい休憩室の外装ラインと動線に合わせるため、まずは既存の土間をピンポイントで解体しました。

無闇に「壊す」のではなく、後工程の下地精度を高めるための精密作業です。

事前に図面確認と探査で地中配管・電気配線の位置を二重チェックし、残すべき健全部との境界にはコンクリートカッターでスリットを入れて破断面を整えます。

作業は電動ハンマでひび割れを誘導しながら段階的に進め、振動と粉じんの影響を抑えるため養生と散水、集じんを併用。

基礎や周辺ブロックに応力が伝わらないよう、解体厚さを一定に管理しました。

撤去したコンクリートと土砂は現場で分別し、搬出ルートを確保して速やかに処理。

清掃までを一連の工程として仕上げることで、次の「下地調整」へスムーズにつなげています。見た目は豪快でも、実は仕上げを美しくするための“繊細な壊し方”にこだわった工程です。



工程2|残骸を除去して、地面を素地へ戻す

解体で露出したコンクリート片やモルタルくず、混在した土砂を一つずつ拾い出し、路盤づくりの支障となる異物を徹底的に除去しました。

境界のブロック際はコテとスクレーパーで溝を整え、排水の流れを妨げる突起やだまりを解消。

写真のように水が溜まりやすい箇所は、暫定の散水で締まり具合を確認しながら不良土を入れ替え、泥水はポンプで排水して含水率をコントロールしています。

最終的に、後工程の砕石転圧と下地調整が正確に行えるよう、平滑性とレベルを仮合わせ。

見た目は「土に戻す」だけでも、仕上げの耐久性を左右するため、混入物ゼロ・水勾配の確保・境界の清掃までを一工程で完了させています。

丁寧な下準備が、仕上がりの美しさとメンテナンス性を支える“地ならし”です。



工程3|砕石を敷き込み、均し・締固めで下地を組み立てる

路盤づくりの核心となる砕石を均一に敷き、目標レベルに合わせて丁寧に均しました。

境界ブロック際は厚みが不均一になりやすいため、先に端部を基準出ししてから中へ向かって充填。

粒度の偏りが出ないよう数回に分けて敷き込み、踏み返しで沈みやすい箇所には粒の締まりを見ながら追加しました。

敷き均し後はランマーで層ごとに締固めを実施し、空隙を減らして沈下リスクを抑制。

影の出る部分は締まり具合の判定が難しいため、踏面の反発と足跡の残りで圧密を確認し、局所的な弱点を潰しています。

排水勾配は既設の桝位置に合わせて微妙な高低差を確保し、雨天でも水が滞留しないよう面をつくるのがポイント。

最終的に、均し・締固め・清掃までを一気通貫で仕上げ、次工程の防水下地仕上げ床が水平精度よく乗る状態を整えました。

見た目はシンプルでも、厚み管理と勾配調整、締固めの回数を積み重ねることで、完成後の安定感を生む工程です。



工程4|コンクリートを打設し、強度と美観を両立させる床を形成

砕石路盤の締固めとレベル確認を終えたら、ワイヤーメッシュを敷いてかぶり厚さを確保し、コンクリートを打設しました。

打設は周辺のブロック際と排水桝まわりから順に充填し、空隙が生まれやすい端部はバイブレーターで気泡を抜きながら締めています。

勾配は既設桝へ向かってわずかに落とし、雨天時でも水が滞留しないよう面を調整。

表面仕上げはコテで鏝押さえを行い、歩行や清掃に適したフラットさを確保しつつ、必要箇所には伸縮目地を設けてひび割れを予防しました。

打設後は散水による早期乾燥の防止と養生シートでの被覆で水分を管理し、初期強度の立ち上がりを安定化。

周辺との取り合いは既存フェンスや給水栓、柱の位置を考慮してクリアランスを整え、後の外装工事や設備設置に支障が出ないよう寸法を管理しています。

写真のように桝周りの納まりと目地の通りを揃えることで、機能面だけでなく見た目にも「丁寧な施工」が伝わる仕上がりに。

休憩室の基盤となる床が、耐久性・排水性・メンテナンス性を兼ね備えた状態で完成しました。



工程5|型枠を組み、配筋とアンカーを正確に納めて基礎を形成する

床コンクリートの上に立ち上がり基礎の型枠を組み、通りと高さを丁寧に合わせました。

外周は既存ブロックやフェンスとの取り合いが近いため、通り墨とレベル出しを複数回確認し、反りや膨らみが出ないよう控え木でテンションを調整。

内部には配筋を所定ピッチで組み、かぶり厚さを確保するためスペーサーを均等に配置します。

アンカーボルトは柱位置と建具の計画寸法に合わせて通りを揃え、型枠上面の基準線に合わせて高さを微調整。

コンクリート打設時にずれないよう、ナット仮締めと結束で固定しました。

打設では立ち上がりの隅角部から順に充填し、バイブレーターで気泡を抜いて密実化。

型枠の目地から漏れが起きないよう、事前の締め直しと隙間のシーリングで対策しています。

硬化後は養生期間を確保し、型枠を外して面のバリを整え、アンカーの位置・高さを再度チェック。

この段階で通りと水平を高精度に収めることで、後の土台据え付けや外壁ラインが美しく、耐久性の高い躯体につながります。

見た目以上に“寸法管理が命”の工程として、型枠・配筋・アンカーの三点をバランスよく仕上げました。



工程6|柱を建て、通りを揃えて骨組みの芯をつくる

基礎のアンカーに土台を正確に据え付けた後、通り墨と芯寸法を基準に柱を立てていきました。

狭小外部の通路での建て方は、材料の搬入と作業動線が干渉しやすいため、先に両側の通りを出してから中央へと順次組み上げる段取りが重要です。

柱は仮筋交いとラチェット式締め付けで鉛直を保持し、上下のほぞ・金物を確実に咬ませて位置を固定。

梁・桁を掛ける際は、接合部のボルト座金の面一とトルク管理に注意し、ねじれや反りが残らないよう片締め→通り確認→本締めの順で進めました。

屋根の母屋・垂木は荷重の流れを意識してピッチを揃え、外壁ラインとの取り合いに狂いが出ないよう、対角の寸法と相欠きの密着をチェック。

全体の直交性は対角測定でミリ単位の差をつぶし、仮筋交いを増し打ちして骨組みの剛性を一時的に高めています。

限られたスペースでも、柱の芯を通し、金物を確実に納めることで、後工程の耐力壁や外装下地が素直に乗る“まっすぐな箱”を形成できました。

見た目は軽やかな木組みでも、寸法管理と締結精度の積み重ねが、仕上がりの安定感を生みます。



工程7|屋根下地を組み、通り・ピッチ・防水計画を一体で整える

木造の骨組みに対し、周囲を胴縁で受け、内部に軽量鉄骨(LGS)の枠を通して屋根下地の基準面を形成しました。

長手方向は通り墨を基準に、チャンネル・スタッドを等ピッチで配し、ねじれや反りを抑えるために対角寸法でミリ単位の誤差をつぶしています。

取り合いのビスは下地材の樹種・含水率を考慮してピッチを詰め、座屈しやすい端部には補強当て(リップ付き)を追加。

外周では、後の野地合板が確実に受けられるよう、見切りの見付け幅をそろえてラインを通しました。


勾配は既設の外部排水へ向かって緩やかに落とし、意図した水流を邪魔しないよう面を一枚でつくるのがポイント。

下地面が決まったら、野地合板 t=12前後を張って目地をサネで噛ませ、ジョイントは根太ボンド+ビス打ちで一体化。

開口まわりは捨て張りの捨て板と見切りで剛性を確保し、雨仕舞いの弱点になりやすい角部に面材補強を入れています。

続けてルーフィング(防水シート)を軒先から重ね代を確保して張り上げ、立ち上がりと外壁との取り合いは水切りと防水テープで連続性を担保。

最終的に、屋根材(例:ガルバリウム立平 or アスファルトシングル)へつながる下地が、通り・勾配・防水の三点で整いました。見た目はシンプルでも、ピッチ管理と雨仕舞いの連続性が、仕上げ後の耐久性を左右します。



工程8|壁・天井に断熱を充填し、気密と下地精度を両立させる

屋根下地が決まったら、室内側の軽鉄下地(スタッド・ランナー)を通り良く組み、ピッチを一定に揃えて配線ルートを確保。

続けてグラスウール 430を壁・天井のキャビティへ密着充填しました。

袋入り断熱は「隙間を作らない・押し込み過ぎない」がコツ。

端部は割付を調整して軽く突き付け、配線やボックス周りは切り欠きで包み込むように納め、熱橋を減らしています。

天井は落下防止にタッカーと支持ひもで保持し、継ぎ目は気密テープで連続性を確保。

開口や建具枠まわりは胴縁で見付け幅を通し、後の石膏ボードが素直に受けられる下地面を作りました。


仕上げ前に、コンセント・スイッチの位置、配管スペース、点検口の寸法を再確認。

必要箇所に防湿・気密シート(VB)を張り、重ね代と貫通部のテーピングで気密を強化します。

最終的に、断熱の密着・気密の連続・下地の通りの三点を揃え、快適性と施工性を両立した内装下地が整いました。



工程9|外装の防水連続性と開口部の納まりを整え、入口を完成させる

外壁は透湿防水シートを面で連続させ、上下の重ね代を確保しながら専用テープで目地・貫通部を気密処理。

基礎天端との取り合いは土台水切りで一次防水ラインを連続させ、外壁材が載るスターターの水平を丁寧に調整しました。

開口部はサッシ見込みと外壁面の段差を吸収する見切り材で雨仕舞いを統一。

四隅はコーナーパッチで補強し、上部にはヘッドフラッシング(水切り)を入れて上からの浸入をブロックしています。


玄関はTOSTEMの片開きドア+FIXの組み合わせで、建付けと気密を優先。

三次元調整でチリと召し合わせを追い込み、戸当たりの連続性を確保。

躯体側は防水テープ→バックアップ材→変成シリコンの順でシールを施工し、外側の見付けはラインを通して美観を整えました。

土間まわりは既存タイルとの高さを合わせ、見切りと勾配で雨水を道路側へ誘導。

仕上げ後の清掃と養生撤去を行い、操作感・閉まり音・気密のチェックで最終確認。

外装の防水連続性、金物ライン、開口の建付けが揃い、入口としての機能と印象を両立した仕上がりになりました。



工程10|内装仕上げを整え、機能と雰囲気を完成させる


下地確認後、石膏ボードの目地・ビス頭をパテ(下塗り→中塗り→上塗り)で平滑化し、全体をサンディングで面をそろえました。

仕上げは、床・壁・天井を統一感のある淡色木目で構成。

床はフロア材(ノンワックス系)を通り方向で張り、目地の伸縮目地(ソフト巾木)と出隅のコーナー見切りで納まりを美しく統一。

壁・天井はビニルクロスをジョイントカットで合わせ、開口まわりは見切り材でラインを通しています。


設備機器はエアコンの据え付け・化粧ダクトで配管を整え、将来の照明・通信用に配線開口を確保。

室内窓は型板ガラスで視線と採光を両立し、枠見付けのチリを均一に調整。

水回り側は腰壁見切りで材料境を整理し、清掃性の高い濃色壁材を採用してメリハリをつけました。

最後に養生撤去、クリーニング、建具の建付け調整、コーキング色合わせを行い、操作感と仕上げ品質を確認。

淡色木目の連続性が空間を広く見せ、機能面(断熱・気密・設備)がしっかり裏打ちされた“使いやすい内装”が完成しました。



小規模休憩室の新築は、外装の雨仕舞いと内装仕上げ、建具・設備の最終調整まで完了しました。

通り・納まり・建付けのチェック、クリーニング、微調整を踏まえ、清潔で維持管理しやすい空間として運用開始いただけます。

コンパクトながら採光とプライバシーのバランスを確保し、日常清掃やメンテナンスの手間も最小限。

将来的な増設や仕様変更にも対応しやすい設計で、工期短縮とコスト最適化にも配慮しています。



施工のことでご相談があれば、いつでもお気軽にフィールドリッチへご相談ください。

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