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1500万円で建てる注文住宅:費用シミュレーションと東村山市の間取り案内

  • s-ishida56
  • 9月28日
  • 読了時間: 5分

1500万円の注文住宅は、コストと満足度のバランスを取りやすい「中庸ゾーン」です。

一方で、面積過多・仕様過多・外構過多に陥ると、あっという間に予算を超えます。

鍵は、家族の暮らしに直結する機能を見極め、設計・建築・設備・外構・資金計画を一体で考えること。

疑問や不安は早めに会社へ相談し、問い合わせで根拠を確認するのがおすすめです。


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予算の内訳とシミュレーション


総額分解

 建物本体費用:構造、断熱、サッシ、内外装、設備の基本。設計料や確認申請料が内に含まれるか別かを確認。

付帯工事:仮設、地盤調査・改良、屋外給排水接続、電気・ガス引込、外構の一部、産廃処理。

諸費用:登記、火災・地震保険、住宅ローン事務手数料、保証料、印紙、検査費用。

土地:購入の場合は仲介・登記・造成等。所有地の建て替えでも地盤・インフラの確認は必要。

借入関連費:住宅ローン・つなぎ融資の利息、期間、金利タイプ。総支払額と毎月の返済の両面で試算します。



シミュレーションの作り方(資金計画)

 

入力の固定化

年収、自己資金、借入の上限、返済比率、期間、金利。金融機関の制度を横並び比較し、金利タイプ(固定・変動)ごとの総支払額を計算。いくらまでなら毎月安心かを明確化。


期間とイベント整理

着工金・中間金・竣工金の支払タイミング、外構の支払、引越し・仮住まい(建て替え時)などの現金出入りを時系列で一覧化。重複支出期間を短くする計画が重要。


価格の検討レンジ

建物の上限を先に決め、設計が「予算内でできる選択」に自然に収束するように管理。プランの比較ごとに再計算して、感覚ではなく数字で判断します。

 

比較テンプレートを作る

設備型番、窓性能(樹脂 or 複合、Low-E、ガス充填等)、断熱仕様、外壁・屋根、換気方式、保証範囲、工期、アフターサービス。各社に同じ前提で見積依頼。


含まれる/別の確認

付帯工事、外構、地盤改良、確認申請、長期保証、網戸・照明・カーテンなど。注文住宅の費用は「別」の項目が積み上がりやすいので、内訳を必ず確認。


返済のシミュレーション

毎月の返済とボーナス併用の有無を検討。生活費・家賃・教育費と並べ、無理のない金額かを現実値で把握する。



間取り案内(27〜32坪)


暮らしの導線を短く、体感を広く

 LDKは一体で「視線の抜け」を確保

壁・柱・家具配置で見通しをつくると、同じ坪でも広く感じます。ダイニングとキッチンの距離を短くし、配膳・片付けを効率化。

水回り集約+物干し近接

キッチン—洗面—浴室—物干し—ファミリークローゼット(ファミクロ)を回遊動線で繋げ、洗濯・収納の“往復”を削減。家事時間の短縮は生活の満足度に直結。

玄関の土間収納

屋外用品・ベビーカー・コート・掃除用品を「内」に取り込み、廊下を汚さない。靴収納は可動棚+ハンガーパイプで柔軟に。造作は最小限でコスト最適化。


2階の可変性とワークの居場所

将来可変(間仕切り対応):子ども室は最初は一室で広く、将来は間仕切りで2室化。躯体と開口の位置を先に設計しておくと、リフォーム費用を抑えられます。

ホールに共有収納/ワークスペース:在宅・学習の“チョイ作業”は個室に閉じない方が運用しやすい。ホールの一角でも十分機能します。

階段は直線+中央寄せ:上下の動線を短くし、構造・配管の合理化と、計画換気・空調の気流計画にも好影響。


採光・通風・視線の設計

南面偏重にしない:東西の朝夕の光を取り込み、北面は安定した散乱光を活用。窓は「数より配置」。必要のない掃き出し窓は避け、縦すべりや腰窓を適所に。

通風は対角線で:対面窓を“開けやすい高さ”に置く。夏の夜間換気と冬の熱損失のバランスを設計で調整。



仕様・性能の選択


外皮性能と窓は家計に効く

断熱・気密・換気

断熱等級や気密測定の有無、換気方式(第1種/第3種)を確認。換気はメンテのしやすさも考慮。外皮性能は光熱費と快適性=毎月の家計に直結するので、資金計画のシミュレーションに組み込む。

窓性能の優先

サッシ(樹脂 or 複合)、Low-E、スペーサーの仕様で冬の体感と結露リスクが変わる。窓は“性能の穴”になりやすいので、数とサイズを適正化。


設備は標準+一点こだわり

標準の良さを最大化

キッチン・浴室・洗面・トイレは標準グレードで十分に高性能。清掃性や断熱蓋、静音排水など、生活満足度に直結する一箇所へ“こだわり”を集中し、総額を抑える。

メンテ周期と保証

給湯器・換気機器・水栓などは更新が来る前提。保証・アフターのサービス内容を確認し、資金計画に更新時期の“目安”を入れておくと安心。


外壁・屋根は総支払額で評価

外壁:耐久・再塗装周期・清掃性を比較。初期価格だけでなく、期間全体のコストで評価。

屋根:切妻/片流れなど単純形状は雨仕舞いが良く、工事の安定性と費用に効く。太陽光の設置可否やメンテ動線も検討。



よくある“費用の膨らみ”を抑えるコツ

 

廊下・ホールの過多

移動のための空間は、面積を使っても機能が増えにくい。回遊動線で最小化。

掃き出し窓の乱立

開口は快適性の要ですが、断熱・防犯・コストに影響。必要な場所に限定し、腰窓+縦すべりで代替。

造作しすぎ

収納は可動棚+置き家具を基本に、造作は“必要な一点”に集中。大工手間は金額に直結します。

外構の先行投資

門柱・植栽・照明は後付け可。初期は駐車とアプローチの最低限に留め、返済が安定してから段階的に“楽しむ”。



見積もり・比較・問い合わせの流れ(計画)

 

仕様テンプレで依頼

窓性能/断熱/設備型番/外壁・屋根/換気/保証/工期をテンプレ化し、各社に同条件で見積依頼。入力がそろえば比較は一気に明瞭に。

現地調査と法的条件

敷地の方位・接道・高さ制限・斜線・準防火の有無で、可能な設計は変わる。建てる土地の“条件”を先に確認。

打合せの要領

初回は「予算と優先順位」を明確に伝え、次回でプラン修正→価格再算出→資金計画再シミュレーションのサイクルを回す。記事の内容を“チェックリスト”として持参すると効率的。



まとめ

 

1.上限を守るコツは、面積と仕様の優先順位付け。間取りは回遊動線・水回り集約・可変性で、同じ坪でも“広く・便利に・抑えて”建てる。

2.見積りの前提を同一化し、シミュレーションで毎月の返済と総支払額を同時に評価。問い合わせで内訳と保証・サービスを確認する。

3.外構や造作は段階的実施でコストを平準化。暮らし始めてから“必要”が見える領域は後回しが合理的。

 
 
 

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