構造体工事と上棟式~注文住宅の骨組が完成する過程~
- s-ishida56
- 3 日前
- 読了時間: 7分
今日は、家づくりの中でも特に感動的な瞬間といえる「構造体工事」と「上棟式」についてお話しします。
基礎が完成した後、いよいよ家の姿がはっきり見えてくる工程です。
この時期は多くのお施主様が「ああ、本当に家を建てているんだな」と実感する瞬間でもあります。
設計図だけでは見えなかった家の大きさや空間を実際に体感できる、まさに家づくりのハイライトともいえる時期。
この記事を読んで、構造体工事と上棟式の全体像をつかんでくださいね!

構造体工事とは?家の骨格が立ち上がる瞬間
基礎工事が終わった土台の上に、いよいよ家の骨組みとなる構造体が形作られていきます。
この工程は、家の耐久性や安全性を大きく左右する極めて重要な段階です。
木造住宅の場合、土台の上に柱を立て、梁(はり)を渡し、筋交いを入れていく
——そんな流れで進んでいきます。
一般的な工程では、以下の流れで進んでいきます。
土台敷き
- 基礎コンクリートの上に防湿シートを敷き、土台となる木材を固定します。アンカーボルトでしっかり固定するのがポイントです。
柱の建て方
- 土台の上に柱を立てていきます。この時、柱が垂直になっているか厳密にチェックされます。
梁・桁の設置
- 柱の上に水平方向の梁や桁を組み、家の骨格を作ります。
筋交いの取り付け
- 壁に斜めの木材(筋交い)を入れて、建物全体の強度を高めます。これが地震に強い構造を作る重要な要素です。
床組み・屋根組み
- 各階の床や屋根の下地を作ります。
鉄骨造や鉄筋コンクリート造の場合は工法が異なりますが、基本的な考え方は同じです。
建物を支える骨格をしっかり作り、その後に壁や屋根を取り付けていきます。
実は、この「骨組み」こそが建物の性能を決定づける最も重要な部分。
例えば、耐震性に優れた構造を選ぶか、断熱性能を重視するか、将来のリフォームのしやすさを考えるかなど、施工会社や設計士との相談で決めていくことになります。
注文住宅の構造選びで考えておきたいこと
注文住宅では、構造体の種類や工法を選ぶことができます。
一般的な選択肢としては、以下のようなものがあります。
木造軸組工法
- 日本の伝統的な工法で、柔軟性が高く、間取り変更やリフォームがしやすいのが特徴です。
2×4(ツーバイフォー)工法
- 面で支える構造で、耐震性に優れています。気密性・断熱性を高めやすい工法です。
鉄骨造
- 開放的な空間設計が可能で、シロアリの心配がありません。耐久性も高いです。
RC造(鉄筋コンクリート造)
- 高い耐震性と耐火性を持ち、遮音性にも優れています。マンションによく使われる工法です。
どの構造を選ぶかで、コストや工期、将来の住まい方にも影響が出てきます。
例えば、木造は温かみがあり比較的コストを抑えやすい反面、鉄骨造やRC造は耐久性が高く、より長期間のメンテナンス計画が立てられます。
家族構成や将来のライフプラン、予算との兼ね合いを考えながら、どの構造がベストか検討していきましょう。
この選択は住宅ローンの返済計画や資金計画にも直結する重要な決断です。
上棟式の意味と準備するもの
構造体工事のハイライトとも言えるのが「上棟式」です。
棟木(屋根の最も高い部分にある水平材)を取り付ける際に行う儀式で、家の安全と繁栄を祈願する日本の伝統行事です。
上棟式は地域によって呼び方や風習が異なります。
「建前(たてまえ)」「棟上げ(むねあげ)」「棟梁祭(とうりょうさい)」など、様々な名称で呼ばれています。
上棟式では一般的に以下のようなことが行われます。
祭壇の設置
- 敷地内に簡易的な祭壇を設け、お神酒や塩、米、野菜などをお供えします。
清祓い(きよはらい)
-神主さんや大工の棟梁が、家の四隅を清めます。
餅まき
- 無病息災や家内安全を願って、餅やお菓子、小銭などをまくこともあります。
直会(なおらい)
- 工事関係者と施主が一緒に食事をし、工事の安全を祈ります。
上棟式は必ずしも行わなければならないものではありませんが、古くからの風習として今でも大切にされています。
実際に上棟式を行うかどうかは、施主の考え方や予算によります。
シンプルに記念撮影だけする方もいれば、親族や友人も招いて盛大に祝う方もいます。
いずれにせよ、家が形になる喜びを感じるイベントとして捉えていただければと思います。
構造体工事中に確認しておきたい費用やサポート
構造体工事の進行中、お施主様に確認いただきたいポイントがいくつかあります。
まず、追加工事の有無とその費用です。
想定外の状況が発生した場合(例:地盤の問題で補強が必要になった、構造上の変更が生じたなど)、追加の費用が発生する可能性があります。
そうした際の対応方法を事前に確認しておくと安心です。
次に、中間金の支払いタイミングです。
多くの場合、上棟時に工事代金の一部を支払うことになっています。
住宅ローンを利用している場合は、金融機関との調整も必要です。
また、建物保険の加入も検討すべき時期です。
上棟後は、台風や火災などのリスクから建物を守るために、工事中の建物保険に加入するのが一般的です。
最後に、構造体の品質確認も重要です。
多くの会社では「構造見学会」を開催し、壁や天井で隠れてしまう前に、構造体の状態を確認する機会を設けています。
この機会を利用して、耐震金物の取り付け状況や断熱材の施工状況を確認しましょう。
理想の住まいづくりのためのシミュレーション
構造体が完成し、家の骨格が見える段階になると、これまで図面上でしか見えなかった空間が実際に体感できるようになります。
この時期は、完成後の住まいをより具体的にシミュレーションするのに最適です。
例えば、こんなことを確認してみましょう。
採光や眺望
- 窓からの光の入り方や見える景色を確認しましょう。必要に応じて窓の位置や大きさの調整が可能な場合もあります。
動線
- 実際に部屋の中を歩いてみて、日常生活の動線をイメージしてみましょう。キッチンからリビング、寝室から洗面所への移動など、想像以上に不便を感じるようであれば、まだ間に合う場合もあります。
収納スペース
- 実際の大きさを確認して、予定している家具や家電が適切に配置できるか確認しましょう。
電気コンセントや照明の位置
- 生活をイメージしながら、コンセントや照明スイッチの位置が適切か確認しましょう。
このようなシミュレーションを通じて、完成後に「こうすればよかった」と後悔することを減らせます。
分からないことは工事担当者に質問し、必要な調整を行いましょう。
まとめ:家づくりの喜びを感じる瞬間
構造体工事と上棟式は、家づくりの中でも特に感動的な段階です。
図面上の家が現実のものとして立ち上がり、家族の未来の暮らしがより鮮明に見えてくる瞬間です。
この時期には、以下のポイントを心に留めておくと良いでしょう。
構造体の品質確認を怠らない
- 壁で覆われてしまう前に、しっかりと確認しましょう。
上棟式は家づくりの節目として楽しむ
- 伝統に則る必要はありませんが、家族の記念日として思い出に残る時間にしましょう。
実際の空間を体感して調整する
- 完成イメージをより具体的に思い描き、必要な調整を行いましょう。
工事関係者とのコミュニケーションを大切に
- 疑問や要望は遠慮なく伝え、良好な関係を築きましょう。
家づくりは一生に一度の大きなプロジェクトです。
その過程で生まれる喜びや発見を大切にしながら、理想の住まいづくりを進めていきましょう。
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